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春望 三月四日 「継ぐと種」

しとしとという雨の音で目が覚める。風邪のない雨のの音は心地よい。休業中に寝かせていた種を昨日起こしたので様子を見にいく。

発酵力は弱そうだけれども何度か継なげば大丈夫だろう。昨日よりも少し水分を減らして種を継ないだ。これから乳酸菌を増やす工程に入っていく。「光」にはこの種を使ったパンが入るのだけれども酵母と乳酸菌のバランスが大切だ。個人的には今回は酸味を抑えたパンにしようと思っている。製粉したての粉の味を生かすためだ。

厨房の配置も大幅に変更した。一室は粉挽きに特化した部屋にした。これで製粉機の場所もゆったり確保できる。冷蔵庫も外の景色が見える部屋に移動したので気持ちがいい。最初からこの配置でよかったのではと思うけれどもなるべくしてこうなったのだろう。

朝継ないだ種を夜にまた継ごうと確認したけれどもまだ発酵力が弱い。季節柄温度が低いのでその影響も受けているのだろう。明日の朝まで様子を見ることにする。

冷蔵庫を運ぶのも、持ってきた製粉機を車から下ろすのも大変な作業で近くの大工さんに手伝っていただいた。快く引き受けていただき感謝。炉内を掃除するための木の棒が欲しいと相談するとすぐに加工して持ってきてくれた。

これもまた光だ。

力を使うとすこぶるお腹が減る。すき家で牛丼定食を夜中に食べて就寝。