春望 三月一二日 「進み続けること」
車の中で目が覚めた。
昨日は結局眠気に負けてあまり進めずに車中泊とした。
この「光」に向けての日記を書き始めて自分にたった一つだけルールを課すことにした。
それは文章を書き続けることだ。それは進み続けることと言ってもいい。
自分のことは自分で押すしかない。その一つの手段が日記だった。それも毎日書き続けることがルールだ。
毎日書くということは毎日何かしら前に進まないと、という気持ちに自分をさせてくれるし、そうすることで、今は「光」というパンのセットを作ることに進んでいる。
そう、この「日記」は自分のために書いているんだ。
その過程で興味を持ってこのセットを買ってくれる人がいたり、文章の内容が誰かの何かの役に立てば幸いだし、自分が読みたいと思うようなことを書くことももちろんある。
けれども、この日記は自分のために書いている。
「光」ができた時、また次のテーマに向かい書き始めることにしている。
それができたらまた次へ。
それはパンという形を通して、誰かに食べていただき初めて完結する。
パンを作るにあたって過度に手を加えることはない。
テーマが変わったから大きくパンの内容が変わることもない。
変わるのはその時々の季節や気温、湿度、そして自分の気持ちだ。
そういう物作りは機械にはまだ少し難しいのではないだろうか。
ひたすらに、人にしか、自分にしかできない物作りの形を今は探究する。
進み続けるために。
記録として3月12日のSNSの投稿をそのまま引用しておく。
進み続けること。
ダメダメな僕が唯一自分に課しているルールだ。
それでも僕の進み続けるはインターバルが長くて呆れられてしまうこともある。
だから時々こうして公に自分のことを鼓舞してあげる必要がある。
今回は風の又三郎からそろそろお尻を蹴りなさいと便りが届いた。
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スペインの巡礼路を歩くまでに2年。
歩き終えるまでに2ヶ月。
始まればあとは波に身を委ねるだけだ。
一度航海に出たら止まり続けることは難しい、それだといつまで経っても陸に到着しないし、しまいには海賊に捕まったり怖い魚に食べられてしまったり、食糧も底をついてしまう。
陸にあがっても道のりは長い。
そこからまた新しい旅が始まるからだ。
だから立ち止まっているわけにはいかない。
どんなに楽しくても、居心地がよくてもいつかは笑顔でお別れを告げて先に進む必要がある。
そんな中で出会った仲間と、またいつか会えた時にお互いの近況を焚き火を囲み、酒を片手に語り合う。
翌日にはまたお互いの旅に戻る。
進み続けるんだ。
未だ見ぬ人、物、場所を見るために。
綺麗でナイスバディーな女性に会うために(^^)
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またね、僕の居心地の良い場所。