春望 二月二五日 「糸を紡ぐように」
今日の朝は少し雲がかかっていてどんよりとしていた。昨日体調が良くならず早めに就寝したが昨日よりも気怠さがある。少し熱があるようだ。念のためすぐに病院に行ったがコロナウイルスではなかった。ひとまず安堵。午前中休めば午後からは動けるかなと思い久しぶりにひたすらに布団の中にいた。
今後の予定やパンの製造工程、事務的なことが頭の中でループしている。
夕方になると少し寝過ぎて腰も痛くなってきたので少し起きる。
できることを探した結果家での内職ぐらいだろうということでパインの繊維とスピンドルで糸を紡いでみることにした。
糸を紡いだことがあるだろうか。細い繊維をより合わせて捻り繋げていく。ひたすらにその繰り返しで糸はできる、少しずつ長く長く、そのスピードは人の目にも見えるゆっくりとした速度で、でも確実に長くしなやかに強くなっていく。
そうやって自分で初めて作った糸は不均一でいつも見ている糸とは全然違う。だからこそなんとも言えない趣があり見ていても飽きない。
そうこうしているといつの間にか日が落ちていた。
少し腹が減った。家には何もないのでバイト先にご飯を頂戴しに向かう。大好きな焼肉サラダが出てきた。有難い。
もういっそ大事をとって明日も休んで明後日帰ろう。
焦るな。