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春望 四月一二日 「今」

しとしとと雨が降る音で目が覚める。

今日もまた一杯の水から一日が始まる。

生地は仕込んでいなくて、寝る前に窯から出したパンを袋詰めするところから始まる。

なんだか拍子抜けしてしまう1日の始まりだ。

こんな日は割り切って、すぐに仕込み始めることはせずにゆっくりといつもの時間になったら仕込みを始める。それまでは文章を読んだり、音楽を聞いたり、荷ほどきをしたり、想像を膨らませたりする。

自炊も定着してきて身体の調子も良くなってきた。

窯をフル活用すると、焼くことも、温めることも、蒸すこともできる。

野菜が美味しい丹波は直売所で野菜を買い溜めしておけば後はご飯だけ炊けば食べ物には事足りる。

夜、農家の友人に現況を聞くために少し電話で話した。

彼は今の状況を1月ぐらいから先読みしていて、しっかりと対策をして今を迎えていた。

関心するばかりだ。

久々に友人と話して気が引き締まった。

昨日の教訓を生かしてしっかり種を発酵させて仕込み直す。