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春望 三月三日 「灯火」

朝目が覚める。一瞬ここがどこだかわからなかった。久々の家での目覚め。特有の凛とした寒さが顔に触れる感覚で眠気が覚める。

車に積んでいた荷物を下ろす。コーヒーでも飲もうと思い厨房に行く。出た時と変わらない匂いや景色がそこにはあった。時間が止まってしまっているかのような。またここでの時間を今日から紡いでいく。

半年以上火をくべずに放置してしまった薪窯に久々に火を焚べた。少し緊張と不安と高揚の中、無事着火。思った以上にしっかり燃えてくれた。特に以上もない。またパンが焼ける。よかった。

そこから何時間か燃やした。見つめる炎の揺らぎにいろいろが思い出された。

それでも炎の光は暖かで優しい。

またここから新しい船出だ。

オールは託されている。あとは漕ぐだけだ。